ラー・カイラムは、アニメ映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』及び小説『機動戦士ガンダムUC』に登場した宇宙戦艦である。艦長はブライト・ノア。地球連邦軍所属のラー・カイラム級(一部の資料ではカイラム級とするものもある)機動戦艦1番艦である。またブライトが指揮をとった最後の戦艦である。
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ヴィックウェリントン社が設計建造した戦艦。以前設計した「バーミンガム」級のコンセプトを完全に捨て、十分なモビルスーツ運用能力と高い砲撃能力(メガ粒子連装砲塔4基搭載)を両立させた高性能艦。艦体前半部はサラミス級に、砲の配置はマゼラン級に、カタパルト配置はアーガマ級に、ブリッジ以降の後半部はアレキサンドリア級に則った設計で、二種類のブリッジを持つ点はバーミンガム級及びドゴス・ギアに通じる。これまでの連邦軍主力艦の集大成である。
地球連邦軍外郭部隊ロンド・ベル隊の旗艦であり、砲撃戦能力とモビルスーツを運用する能力を重視されている、新たな連邦軍の主力艦艇である。対モビルスーツ戦闘における防空戦闘力も高く、実際劇中ではネオ・ジオン軍のモビルスーツの接近をほとんど許さなかった。また、前線においても単艦で充分に戦線を張ることもできる。通常ブリッジと戦闘ブリッジの2つの艦橋を持ち合わせ、戦闘ブリッジは脱出ポッドにもなる。艦の左右舷に1基ずつ発進用カタパルトを持ち、後部に着艦専用甲板を持つ。基本性能は高く、後述するように開発から50年以上が経過しても同型艦が就航している。
マゼラン級ほど普及はしていないようであるが、これは連邦軍に比肩する程の大規模な敵軍は想定されておらず、マゼラン級が活躍した時代は艦船が主力だったためである。全長487m、全幅165mという、連邦軍の艦艇の中ではかなりの大型艦(マゼラン改ですら327m)でありながら機動性にも優れる。なお、副艦長にメランが就任し、ブライトのアクシズ爆破作業中に本艦に残って戦闘指揮を執り、ブライトの帰艦まで艦を守りきった。最後はブライトによってアクシズの押し返しを強行しようとしたが、結局サイコフレームの共鳴とアクシズの落下軌道離脱を見守った。
宇宙世紀0096年を舞台とした『機動戦士ガンダムUC』でもロンド・ベル所属の旗艦であり、ミノフスキー・クラフト・エンジン搭載実験艦として登場している。 トリントン基地に寄航した際には、MS-05L(ザクIスナイパータイプ)とAMX-101K(ガルスK)の奇襲を受け、上部砲塔3機と右舷機関部に甚大な被害を受けた。
小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』では宇宙世紀0105年の段階でも一線に配備され、第13独立艦隊に編入されている姿が確認できる。バリュート等を使用し大気圏内に降下し、重力下での運用も可能なようである。ただし初期タイプは大気圏突入能力を保有しておらず、降下艇が装備されている。後期タイプでは改良された。
逆襲のシャアでの活躍やそのスリムで機能的な艦形などから、プラキット化を望む声は根強い。
デザインはガイナックスの増尾昭一。
搭載武装
連装メガ粒子砲4基(前方3基、後方1基)
艦首ミサイルランチャー×6門
対空機銃銃座×22基
劇中では、アクシズ破壊用の核ミサイルを搭載していた。また、一部コミックスでは、2連装ハイパー・メガ粒子砲を搭載しているものもある。スーパーロボット大戦では、マップ兵器としてハイパー・メガ粒子砲や核ミサイルを搭載している。
『ガンダムUC』第六巻の挿絵では全部の主砲が2基しか描かれていない。ミノフスキー・クラフト搭載時の改修で撤去されたのかは不明。
艦載機
RGM-89 ジェガン
RGZ-91 リ・ガズィ
RX-93 νガンダム
RGM-96X ジェスタ
RGZ-95 リゼル
MSN-001A1 デルタプラス
同型タイプの艦船
アドミラル・ティアンム
『機動戦士ガンダムF90』に登場したラー・カイラム級戦艦。チェンバロ作戦最高司令官ティアンムの功績を讃えるべく、名が付けられた。なお、同艦は火星独立ジオン軍(オールズモビル)掃討作戦の旗艦として火星に派遣されたが、オリンポスキャノンを受け撃沈されている。
エイブラム
SFC『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場したラー・カイラム級戦艦。モビルスーツデッキのドア周りの色が青いのが特徴。第13反地球連邦組織討伐部隊の旗艦として、F90の移送及びオールズモビル討伐の任務に当たる。艦長はワイブル・ガードナー。
一部ではクラップ (クラップ改)級に分類している資料も存在する。
エイジャックス
『機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91』に登場したラー・カイラム級戦艦。ネオガンダムを搭載していた。ブレイウッドに向けて砲撃しようとしたところをネオガンダム2号機にコロニー内から狙撃され艦橋を破壊される。 艦長はバズ・ガレムソン。彼が出撃してからは副官のドーフマンが指揮を執った。
ラー・グスタ
アニメ映画『機動戦士ガンダムF91』に登場したラー・カイラム級戦艦。フロンティアサイド駐留軍所属の艦艇で、クロスボーン・バンガードにフロンティア・サイドが占領された際には、ダミー隕石に艦体を隠してフロンティアIVに接近し、クロスボーンの中心人物がいる迎賓館近くをコロニーの外から直接メガ粒子砲で攻撃。迎賓館周辺に集まっていた避難民に多数の死傷者を出した。その後の行方は不明ながらも敵地の只中にいた事から撃沈ないし拿捕された模様。
一部ではクラップ級に分類している資料も存在する。
ジャンヌ・ダルク
アニメ『機動戦士Vガンダム』に登場したラー・カイラム級戦艦。基礎設計より既に50年以上が経過しており、戦艦としては旧式化しているが、同時代にあるビームシールドを搭載している等、新世代化改装を施されている。カタパルトデッキ周りがオレンジ色に塗装されているのが特徴。ムバラク・スターン提督の乗艦で、当時の連邦軍主力宇宙艦隊の総旗艦だった。艦隊共々リガ・ミリティアに協力する。クライマックスではザンスカール艦隊に特攻を仕掛け、クロノクル・アシャーのリグ・コンティオに通常ブリッジを破壊されたがそのまま吶喊、ズガン艦隊旗艦ダルマシアンに突っ込み、ズガン艦隊を道連れに爆沈した。
なお、TVシリーズ登場にあたり、劇場版で起こされた設定画より線を減らしディテールを簡略化した画稿が新たに用意された。